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No.49 立春を迎えて

記録的な暖冬のせいか、暦のみならず本当の春がやってきたような明るい日差しの立春を迎えました。昨日は節分。我が家でもささやかな豆まきをし、福を願いました。
最近、「恵方を向いて太巻きを1本食べる」という風習がテレビなどでも報道され、全国的に広まってきたようです。
私がこの風習を知ったのは10年ほど前のことでした。
リハーサル後のひととき、主催者の方が太巻きを差し入れしてくださったことがありました。
「今日は節分だからエホウを向いて太巻きをそのまま切らずに食べるんですよ」
という説明がさっぱり何を意味するのか分からず、惑っていると、
「こうするんです!」
と大阪出身のその方は自らお手本を示してくださいました。
エホウとはその年のよい方向を表す恵方のことだということも教えていただきました。
関東育ちの私は初めて知ることでしたし、大の男の方が真面目な表情で太巻きを丸々くわえてしまうというユーモラスな情景に、笑いが止まりませんでした。
そのときは私もやっとのことでいただいてはみたものの、その後その風習が自分の中で定着するということはありませんでしたが、毎年節分が来るたびそのことを楽しく思い出します。

今年に入ってからバラエティに富んだ演奏会を重ねています。
1月後半には「アフラック クラシックチャリティーコンサート2007」に出演しました。東京オペラシティコンサートホールでは満場のお客様にお越しいただき、東京フィルハーモニー交響楽団との共演で、私のほかソプラノの鈴木慶江さん、テノールの中鉢聡さんもソロを務められました。収益金や会場の寄付金が小児がんと闘う子どもたちや親御さんへの支援に使われるということで、とても意義深い演奏会に出演することができうれしく思っています。
クラシックの名曲のほか、映画音楽をフルオーケストラの新アレンジで演奏させていただくという贅沢も味わうことができました。
カーテンコールではがんを克服した子どもたちがかわいらしい花束を手に舞台に登場し、会場は暖かな拍手に包まれました。

そのすぐ後には、川口リリアホールでの「ワンダフル・コンサート」。
素晴らしい音響と雰囲気を持つこのホールで演奏するのは1年ぶりでしたが、その豊かな響きは今回も幸せな気持ちをもたらしてくれました。おなじみのギターの荘村清志さんに加えて今回初共演させていただいたのはソプラノの天羽明惠さん。
フルート・ギター・ソプラノの編成でオリジナルの曲はなかなかないため、3者それぞれ意見を出し合ったり楽譜を持ち寄ったりしながら曲作りを進めるリハーサルはとても楽しいものでした。
なかでも今年生誕120年を迎えるヴィラ=ロボスの「アリア〜ブラジル風バッハ第5番より」は、美しいソプラノの歌声とギターのリズム、フルートとの絡み合いなどが相まって、この組み合わせならではの独特な世界を描くことが出来たように思います。
その手ごたえに、是非またこの組み合わせで回を重ねていきたいという思いを3人で強くしました。

そして近々予定されているのは、千葉市文化センターでのコンサートですが、2月13日ということもあり、荘村清志さんとバレンタインにちなんだ曲をお送りします。
また2月26日のサロンコンサートも楽しみです。
東京會舘で63回目を迎えるという歴史あるシリーズで演奏させていただきます。
音楽をお聴きいただき、別室でお食事を楽しんでいただくという趣向ですが、とても贅沢なひと時をお過ごしいただけるのではないかと思っています。大きなコンサートホールとは違い密接な雰囲気を味わえるサロンコンサートではプログラムもおのずと変わってくるので、今回たくさんの新曲を用意し準備に励んでいます。

今年も様々な演奏家や会場との出会いの中から、自分の幅を広げられるような要素を見つけ、演奏につなげて行きたいと考えています。 それでは皆さんに今年も福がもたらされますようにお祈りしています。
2007年2月4日
山形由美
 
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